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公正証書遺言作成の流れ

公正証書遺言作成の流れは、次のとおりです。

公証役場と打ち合わせ

遺言者の希望を最大限に酌むために、公証人とは何度も打ち合わせを行い、遺言の内容を確定していきます。この打ち合わせが一番手間がかかり、かつ大事な作業になります。

→弁護士に依頼された場合には、すべて弁護士が行います。

 

公正証書遺言作成の日時の決定

遺言の内容が定まったら、実際に公証役場で公正証書遺言を作成する日時を打ち合わせします。

→弁護士に依頼された場合には、すべて弁護士が行います。

作成日には、遺言者は公証役場に出向いていただきます。

 

証人の確保

公正証書遺言の作成には、2人の証人が必要ですので、遺言作成日に公証役場で立ち会ってもらえる証人2人を確保する必要があります。下記の証人欠格者は証人になれませんので、注意してください。特に1,2,3に注意してください。

(証人欠格者)

  1. 未成年者
  2. 将来相続人となる予定の人(法定相続人だけでなく、遺言によって財産を受け取る人も含まれます)
  3. 将来相続人となる予定の人の配偶者及び直系血族
  4. 公証人の配偶者や四親等内の親族、公証役場の書記官や従業員
  5. 遺言書の内容が理解できない人

→弁護士に依頼された場合には、有料になりますが、弁護士の方で証人を準備することも可能です。

 

公証役場へ出向く

遺言作成日に証人二人とともに公証役場へ出向いて、正式に遺言の作成を行います。公証役場に出向いて手続きをするのであれば、どこにある公証役場でも受け付けてくれます。東京都にお住まいの方が、埼玉県越谷市にある越谷公証役場で公正証書遺言を作成しても全く問題ありません。通常は、お近くの公証役場を利用することになるでしょう。

→弁護士に依頼された場合には、弁護士も公証役場に出向きます。

 

公正証書遺言の内容確認

公証人が予め準備した遺言の内容を遺言者と証人に読み聞かせ(閲覧させて)、内容に誤りがないことを確認します。

→弁護士に依頼された場合には、予め遺言者に弁護士から遺言の内容をお知らせしておきますので、当日は単に内容を確認するだけです。

 

署名・押印

内容に誤りがないことが確認できたら、遺言者と証人2人が公正証書遺言に署名・押印します。

 

公証人の認証

公証人が、方式に従って正当に作成された旨を付記して署名・押印します。

 

公正証書遺言の受領

原本は公証役場で保管されますので、遺言書の正本と副本を受け取ります。

 

費用の支払い

公証役場に所定の費用を支払います。

公証人の手数料(公正証書遺言の作成費用)は次のとおり。

相続財産の価額 相続させる相続人 公証人手数料
5,000万円 配偶者(妻・夫)のみ 40,000円
5,000万円 配偶者3,000万円、子2,000万円 57,000円
8,000万円 配偶者(妻・夫)のみ 54,000円
8,000万円 配偶者6,000万円、子2,000万円 77,000円

公正証書の準備には何日も時間がかかりますが、公証役場での作成手続きは数時間で終わります。

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